side by cide

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”ヴァンパイア” サイモン・ウィリアムズについていろいろごちゃごちゃ書いとります。

現在、スパム大量発生中につきコメント欄を一時的に閉鎖しました m(_ _)m いずれ再開しますので、よろしくお願いします!

(注:ときどき告知の神が降臨して最新情報を放流します)
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アーカイブ

  • ブラッドスティーラー

    2012.08.25

    ブラッドスティーラーのことは、ヴィラ・ディオダティでもたびたび話題にのぼっていた。
    まさかそこに本物のブラッドスティーラーがいるなんて思わずに。

    過去ログ眺めてたら、サイモン自身がブラッドスティーラーのこと書いてるとこがあった。
    ので、一帯をコピペ。

      送信者:エクリプス
      でもなんで遺体を冷凍するんだろうね。

      送信者: マーラ
      あとで食べようと思ったんじゃね?

      送信者: S
      あー、冷凍マグロも血抜きしてから凍らせるって言うしね。

      送信者:マルドロール
      遺体を美しいまま保存しようとしたんじゃないかな
      ブラッドスティーラーが必要としてるのは血だけだよ

      送信者: マーラ
      カニバリズムもヴァンパイアの属性のひとつじゃん

      送信者: ダムピール
      やめて!ブラッドスティーラーのイメージが壊れちゃう

      送信者: マーラ
      え、どんなん想像してんの?

      送信者:ブラッドベリ
      ブラッドスティーラーの魂は孤独だ

      送信者:レンフィールド
      君がブラッドスティーラーかい?

      送信者:ブラッドベリ
      ブラッドスティーラーに会ってみたい。できれば殺されてみたい。

      送信者:エクリプス
      同意。

      送信者: マーラ
      ブラッドスティーラーが男の血は吸わねーだろ

      送信者: ダムピール
      ブラッドスティーラーって、私の中だとトム・クルーズなイメージなんだけど。

      送信者: マーラ
      古っ!

      送信者: S
      ダムピールさん、ひょっとして何歳すか?

    僕らがくだらない話を続けてたせいか、
    この日、サイモンからこれ以上のポストはなかった。

    サイモンは何を想ってここにいたんだろう。

    サイモンはここでも "獲物" を探してたんじゃないかって話になったことがあったんだけど、
    それっぽい声をかけられたヤツは、ものの見事にいなかった。
    まあ全員に確認できたわけじゃないからわからないけどね。
    でも、いっそ僕も殺されてみたかったな。
    いや、殺されたら終わりか。
    どんな風に声をかけられて、どんな風に誘われるのか、体験してみたかったな。

      コメント(4)

    サイモンは探していた。
    「孤独な魂」を持った「理解者」を。
    「近縁種」には、あっさり見つかってるという(笑)。
    不思議ですね、分かるものなんですよね。
    このやりとり、好きです。

    新米ヴァンパイア 2012.09.14

    Ah yes, nciley put, everyone.

    Alex 2012.09.19

    浮いてるポストだから、
    レンフィールドは気づいたのかな?
    この時のサイモンの心境は分かるけれど、
    レンフィールドはどうだったんだろ?

    新米ヴァンパイア 2012.11.21

    そもそも、レンフィールドは
    何でここにいたのか?
    彼もずっと待ってたんだろうな。

    新米ヴァンパイア 2012.11.22

    Comment

  • side by cide

    2012.08.24

    前からこのサイトを利用してた人は知ってると思うけど、
    もともとこのエリア(http://sidebycide.com)には
    《side by cide》っていうサイトが存在していた。
    わりとシリアスな自殺志願者たちによるコミュニティサイトで、
    自殺する方法を相談したり、一緒に自殺する人を探したり、
    とにかく自殺に関する情報交換をするサイトだった、らしい。

    僕は、実はあんまりこのサイトのことは知らなくて、
    このサイトを通じて事件が起きたらしいってことと、
    それが原因なのかはわからないけど、ずっと閉鎖されたままだったってことは知ってる。

    僕もサイモンのことが気になってたんで、ブクマしてちょくちょく見に来てたんだけど、
    たしかにトップページだけで、ずっと閉鎖されたまんまだった。
    それが急にたどることもできなくなって、調べたらドメインが売りに出されてた。
    そんで、変なヤツに買われてしまう前に僕が買っとこうと思ったんだ。安かったし。
    別にサイトを再開させようって思ってるわけでもないんだけど。
    墓守みたいな感じかな。ちょっと違うか。

    ブラッドスティーラーと犠牲者が巡り会ったこのサイトのことを
    〈crossroads(十字路)〉って表現している人がいた。
    十字路は、古今東西〈魔の十字路〉とか言って、
    魔物やら怨霊やらがクロスする禍々しい魔力をもつ場所だけど、
    たとえばギリシア神話で 〈十字路の女神〉 と呼ばれたヘカテーは幸運を授ける神だったりもする。
    (のちにヘカテーは、新たな勢力によって魔女扱いされるようになってしまうんだけど)

    彼女たちが出会ったのは、十字路の悪魔だったんだろうか、それとも幸運を授ける神だったのかな。

      コメント(3)

    彼女たちにとっても、サイモンにとっても、
    幸福な出会いだった…と思ってもいいのかな?
    不謹慎だろうか…?
    「アタラクシア」の境地というべき遭遇。
    ×××××と出会ってたら、
    それこそ、悪魔への生け贄にされたようなものだ。
    そう考えたら、やっぱりサイモンで良かったと
    僕は思うのです。
    どちらも「理解者」に会えたのですから。

    新米ヴァンパイア 2012.09.13

    Very true! Makes a chagne to see someone spell it out like that. :)

    Alex 2012.09.19

    「ラピスラズリ」とサイモンのやりとり、
    彼女の言葉が、かなり怖かった。
    スクリーンから目を逸らしそうだった。

    新米ヴァンパイア 2012.11.21

    Comment

  • ブラッドベリ

    2012.08.23

    ヴァンパイアのファンサイト〈ヴィラ・ディオダティ〉は、
    ポリドリっていう男がヴァンパイアについて好き放題書くためにはじめたサイトで、
    サイトの片隅に誰でも書き込めるBBSが設置されてからは、なんとなくそっちがメインになってしまった。
    本家ヴィラ・ディオダティのように創作した怪談話を持ち寄って、
    新たなモンスターの誕生を・・・・と、いきたいところなんだけどつい話は逸れて、
    最強のヴァンパイア決定戦とか、都市伝説めいたくだらない話題で盛り上がったりしていた。

    サイモンが初めて〈ヴィラ・ディオダティ〉に現れたのは、2年くらい前のことだった。

    彼のハンドルネームは、ブラッドベリ。血の苺。
    茶化したムードになりがちな匿名のコミュニティの中で、彼の書き込みは妙に浮いてみえた。
    コイツには敵わないかもしれないと思う相手に対して、特にネットの世界においては迂闊に手が出せないものだ。
    案の定、誰も様子見を決め込んだまま、サイモンの書き込みは過去ログへと流れてしまった。

    もう現れないかもしれない。
    少し残念に思っていたら、数週間後、再び彼は現れた。
    待ち構えていたように何人かが彼のコメントに反応し、はたして彼は常連の一人となった。


      送信者:ブラッドベリ

      神なるものは存在しない
      生物なるものは存在する
      愛なるものは存在しない
      肉体なるものは存在する
      生命なるものは存在しない
      血なるものは存在する
      信じるかどうかの問題ではない
      それが事実だ


    これが、サイモンの最初のポスト。

    サイモンは時々、こんな感じで詩の断片のような独り言のようなポストをしていたんだけど、
    そこに居続けているのかいないのか、僕らの話に絡んでくることはほとんどなかった。

      コメント(3)

    それは食欲であり
    それは性欲であり
    秩序であり 保存であり
    達成であり 逃避であり
    呼吸をするように 日常的な
    それこそ とてつもなく人間らしい
    欲求を現しただけなんじゃないかな


    AkatsuKI 2012.09.07

    サイモンのポストは、何かを探している。
    多分、僕たちが「いのち」と呼んでいるもの。
    彼は「いのち」に触れたかった。
    そもそも、「いのち」について
    僕たちはどのぐらい理解しているのだろう。
    彼は「血」を飲むことで、
    「いのち」を理解しようとしていたのかな?

    新米ヴァンパイア 2012.09.12

    何でレンフィールドにバレたんだろう。
    サイモン自身は、
    言葉遊びのような詩、って言ってたのに。
    レンフィールドも
    同じような詩を書いていたのかな?

    新米ヴァンパイア 2012.11.21

    Comment

  • ヴィラ・ディオダティの夜

    2012.08.22

    僕は去年までアメリカにいて、いろいろあって日本に戻って来たんだけど、
    実は、というか、サイモン・ウィリアムズとは、友達というか知り合いで、
    一度だけ、彼に会ったことがあったりする。

    サイモンと知り合ったのは〈ヴィラ・ディオダティ〉っていうサイトなんだけど、
    って、〈ヴィラ・ディオダティ〉の説明からはじめた方がいいのかな。
    超有名な2大モンスターが誕生した記念すべき夜の話なんだけど、
    意外と知られてないかもしれないって思うんだ。

    まずは本家〈ヴィラ・ディオダティ〉について。

    1816年、スイスのレマン湖畔に佇むバイロン卿の別荘ヴィラ・ディオダティに、
    イギリスの詩人パーシー・シェリーとその愛人メアリー、
    メアリーの義妹でバイロンの愛人でもあったクレア、
    そしてバイロンの主治医で、バイロンと同性愛関係にあったとも言われてるジョン・ポリドリが集った。
    前年に起きたインドネシアのタンボラ山大噴火の影響とも言われてるんだけど、
    1816年は〈夏のない年〉とか呼ばれてて、北半球は異常に寒冷化していたそうだ。
    霧雨が降り続き、底冷えするモンスター日和の夏の夜、
    退屈しのぎにお互いに創作した怪談話を披露し合おうってことになった。

    この日の夜話から生まれたのが『フランケンシュタイン』と『ヴァンパイア』。
    のちに世界3大怪物と呼ばれる人造人間(『フランケンシュタイン』)、ヴァンパイア、狼男のうち、
    2つのモンスターがこの夜、産声をあげたのだ。

    ちなみにこの時の彼らの年齢を整理すると、
    バイロン28歳、ポリドリ21歳、シェリー24歳、メアリーは19歳という若さ。

    Byron.jpgpolidori.jpgpercy shelley.jpgmary-shelley.jpg
    (左からバイロン、ポリドリ、シェリー、メアリー)
    実際に小説として完成するのは『フランケンシュタイン』が2年後、
    『ヴァンパイア』が3年後のことなんだけど、それにしたって若い。

    ちょっと脱線するけど『フランケンシュタイン』をまだ読んだことないって人はぜひ読んでみてほしい。
    〈フランケンシュタイン〉が怪物の名前ではなく博士の名前だってだけでトリビアになったりするかもしれない。
    それよりなにより、この作品を20歳かそこらの女の子が書いたことに驚かされる。

    その後の彼らの運命も不思議な因縁に満ちていている。
    "ヴィラ・ディオダティの夜" から10年と経たないうちにメアリー以外の参加者全員が亡くなっているのだ。
    その後、夫と子供二人を相次いで失なったメアリーは、何度か自殺未遂を経験しながらも54歳でその生涯の幕を閉じた。

    もし、パーシー・シェリーとメアリーが出会っていなければ、
    バイロンとメアリーの義妹クレアが愛人関係になかったら、
    ポリドリがバイロンに対してゆがんだ愛情をもたなかったら、
    あの年、インドネシアの火山が噴火しなかったら、
    あの夏、異常なまでの冷夏にならなかったら、
    あの日、冷たい雨が降り続けていなかったら、
    かの怪物たちは誕生しなかった・・・かは、わからない。
    むしろこの運命から誰も逃れられなかったんじゃないかって気がしてる。

    『フランケンシュタイン』の〈怪物〉は、ミルトンの『失楽園』を森の中で拾い、
    それこそバイブルのように愛読しているが、
    このヴィラ・ディオダティ、もとはミルトンの友人であった
    ジョヴァンニ・ディオダティっていう男の遠縁にあたるディオダティ家の持ち物で、
    "ヴィラ・ディオダティの夜" から遡ること約200年前、
    ミルトン自身が滞在したこともあるっていうからいよいよ恐ろしいじゃないか。

    そんな因縁渦巻く〈ヴィラ・ディオダティ〉にあやかって作られたのが、
    ヴァンパイアのファンサイト〈ヴィラ・ディオダティ〉。

      コメント(4)

    後世に語り継がれる物語を作った、
    創造主たちの早すぎる死。
    自分の寿命と引き換えに、
    「いのち」ある物語を生み出してしまったからなのか?
    奇妙な共通点は、その物語が生まれなければならない
    「運命」にあったからなのでしょうか?

    新米ヴァンパイア 2012.09.11

    At last! Soomene with the insight to solve the problem!

    Mirian 2012.09.19

    That's what we've all been wiating for! Great posting!

    Bhekizitha 2012.09.21

    世界3大怪物は、
    人間の本能を具現化したんだろうか?
    誰もが秘めている狂気に、
    世界の人々は無意識に共感したんだろうか。

    新米ヴァンパイア 2012.11.21

    Comment

  • 血のない屍体

    2012.08.21

    町外れの寂びれた倉庫に安置された冷凍庫の中に女の屍体が発見された。
    血液だけがきれいに抜き取られた屍体。
    身体に目立った外傷はなく、性的暴行を受けた形跡も見られなかった。
    マイナス20℃で保存されたその表情はまるで
    王子様の登場を待つ白雪姫のように安らかだったという。

    そしてその2ヶ月後、またしても血のない女の屍体が発見された。
    同じように町外れの寂びれた倉庫にあった冷凍庫の中で
    同じように安らかな表情で眠っていた女の屍体。
    採血方法に多少の違いはあれど、同一人物の犯行とみるのが妥当だった。

    相次いで見つかった血のない屍体/ヴァンパイアによる連続殺人事件/暗躍する "ブラッドスティーラー"

    そんな言葉が飛び交っていた。
    "ブラッドスティーラー" は、直訳すると「血液泥棒」。
    ヴァンパイアはヴァンパイアでも、注射針のようなもので腕と足につけられた小さな穴以外に
    身体を傷つけることなく、血だけをキレイに抜き取っていることからつけられたニックネームだ。

    血のない屍体。
    奇妙な連続殺人事件。

    そしてこれらは、新たなるヴァンパイア伝説の序章に過ぎなかったのだが。

      コメント(4)

    「血のない屍体」で浮かぶイメージは、
    「キャトルミューティレーション」とか(笑)。
    宇宙人の仕業だ!とか、UMAの仕業だ!なんて
    TVでやってたのを思い出します。
    こういう話題を「S」さんはサイモンと話してたんだろうか?(笑)。

    新米ヴァンパイア 2012.09.10

    There's a terrific amount of knowledge in this atrilce!

    Andy 2012.09.18

    Superbly illuminating data here, thakns!

    Nainghtwe 2012.09.21

    ただ「血」が欲しかった訳じゃない。
    自分の中で育っていく「何か」。
    それを押さえ込めなかったサイモン。
    サイモンが見た「夢」。
    あれは一体、何を指していたんだろう。

    新米ヴァンパイア 2012.11.21

    Comment

  • Vampire

    2012.08.20

    ヴァンパイアと聞いて、君は誰を思い浮かべるだろう?

    ベラ・ルゴシ演じる黒マントをまとった古典的なドラキュラ伯爵。
    恐ろしい、それでいて異形の悲哀に満ちた愛すべきモンスター、ノスフェラトゥ。
    セクシャルな魅力をたたえた永遠の美少女吸血鬼カーミラ。
    そして、我らが萩尾望都先生の傑作!
    久遠のスペクタクルを生きる美しきバンパネラ・エドガーとアラン。

    フィクションの世界だけじゃない。

    ドラキュラ伯爵のモデルの一人といわれる〈串刺し公〉ことヴラド・ツェペシュ。
    錬金術にとり憑かれ、少年たちを大量殺戮したジル・ド・レエ。
    永遠の美貌を求め、処女の生き血にその身をうずめたバートリ・エルジェーベト。
    アメリカ犯罪史上最悪の殺人鬼と呼ばれたブルックリンの吸血鬼アルバート・フィッシュ・・・・

    そしてまた一人、ヴァンパイアの歴史に新たなる名前が加わった。

    サイモン・ウィリアムズ。
    高校の生物の教師。

    彼こそ、今、世間を騒がせているヴァンパイア。

      コメント(3)

    僕は岩井監督の「ヴァンパイア」が
    初めての吸血鬼映画になります。

    僕にとっての「ヴァンパイア」のイメージは
    「サイモン・ウィリアムズ」になるのでしょう。
    公開を楽しみにしてます!

    新米ヴァンパイア 2012.09.09

    Which came first, the pbroelm or the solution? Luckily it doesn't matter.

    Shivam 2012.09.19

    みんな孤独だった。
    お互いの中に、居場所を見つけようとしていた。
    サイモンがヘルガを手放さなかったのは、
    きっと居場所を作ってあげたかった。
    そして、自分の居場所を作りたかったのかもしれない。
    サイモン・ウィリアムズは、
    変態で、繊細で、孤独な、普通のヴァンパイアだった。

    新米ヴァンパイア 2012.11.20

    Comment

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