Yo, that's what's up truhtfully.
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サイモンについての断片的な記憶
2012.08.27
パーティーの日、サイモンはしばらくの間、かなり戸惑っているように見えた。
ヴァンパイアに心酔してるおかしな連中が集まってるんで(含む僕)、
若干退いてただけかもしれないけど。
話しかけてくれるなオーラビンビンだった。
空気読むってことを知らないレンフィールドが気にせずガンガン話しかけてたけどね。
僕は都市伝説とかトンデモ系のネタ話が大好きで(ここでもそれ系の話が多いかもだけど)、
あの日も、ネタ的な話とか、あと萩尾望都先生の『ポーの一族』と、
アン・ライスの『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』の奇妙な因縁話をしたりしてたんだけど、
(長くなるのでここでは省略。ただ断じてどちらかがパクったってことはない!ってことだけ書いときます)
いつの間にか輪に加わってたサイモンがこんな話を聞かせてくれた。
2001年、インドのケララってところに2ヶ月間に渡って赤い雨が降り続いたことがあった。
インド政府は、自生する藻の胞子が飛散したものと結論づけたが、
2006年、赤い雨の正体は、宇宙から飛来した地球外生命体だとする研究論文が発表された。
地球上において、DNAを持たない生命体や組織はほぼないそうなんだけど、
この赤い色をしたバクテリアにはDNAが確認されなかったため、
宇宙由来の生命体であるという説を否定する研究者は多かった。
ただしDNAを持たないのは地球に限ったことで、宇宙においてはその限りではない可能性はある。
そして、ここからが本番。
地球上において唯一、DNAを持たない組織が、ほ乳類の赤血球。
つまり地球ということで考えれば、赤血球だけが生物的な特徴を持っていないことになる。
が、宇宙に範囲を広げると、その限りではない(かもしれない)。
ということは、ひょっとするともしかして、
我々の身体に流れる血液の大部分をしめるこの赤血球は、地球外生命・・・(以下、自重)
"サイモン先生" によると、実際には骨髄で赤血球が作られる過程でDNAが失われるんであって、
最初からDNAがないっていうわけではないんだそうだ。
宇宙由来のバクテリアも何らかの過程でDNAが失われた可能性はあると思うけどね。
赤い雨に含まれていたバクテリア(らしき物質)と赤血球の拡大写真をネットで拾ってぜひ見比べてほしい。
マジでそっくりだから!
信じるか信じないかはあなた次第的なことで・・・
あとは、そういえば、あの日はスシ・パーティーだったんだけど、
僕は日本人のクセに寿司が苦手で「スシは食べられないんだ」って話してたら、
サイモンは「こんなに旨いのに?」って得意げに寿司をパクついて見せたりして、
僕が「タコ、平気なの?」って聞いたら、
「いや、生まれてはじめて食べた」って、笑わせてくれたりもした。
やっぱり教師だからなのかな、そういう優しさもあった。
つかみどころがないっていうのかな。
大人しいようで、明るいようで、おしゃべりなようで、寡黙なようで、
孤独なようで、人懐っこくて、あとは、なんというか、繊細だった。
よく殺人事件が起きると、近所の人のインタビュー的なヤツで、
「まさか彼がこんな事件を起こすなんて・・・・」って答えてる人をよく見るけど、
まさにその心境。
まさかサイモンがこんな事件を起こすなんて・・・・